開発者インタビューDeveloper interview

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バリア層の密度を高める独自の製法を開発

ガスバリアフィルム

Q. ガスバリアフィルムとはどのような製品でしょうか。
また、どんな用途で使用されるシートでしょうか。

フィルムならではの薄さや柔軟性を持ちながら、通常のフィルムと比較して水蒸気・酸素を通しにくい(高いバリア性を持つ)フィルムです。プラスチックフィルム表面に、セラミックなどの無機物を使用した数100nm厚のバリア層を形成します。
有機ELデバイス(ディスプレイ、照明)、次世代太陽電池、電子ペーパーなどで使用されます。
ガスバリアフィルムを使用することで、水蒸気・酸素からデバイスを守ることができます。

Q. ガスバリアフィルムを使用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

従来の太陽電池はガラスの上に回路素子を形成していましたが、割れやすい・曲げられない・厚い・重いなどの課題があります。
その一方、ガラスの代替として、薄くてフレキシブル性のあるフィルムを使用すると、ガラスとフィルムの水蒸気透過率の違いから、フィルム使用時は水分によるデバイスの劣化が問題となります。
そこで、プラスチックフィルムに当社独自のガスバリア性を付与することで、薄型化や軽量化、丸めたり折り曲げたりできるフレキシブル化の実現が可能になります。
近年注目を集めるペロブスカイト太陽電池などの次世代太陽電池では、様々な形状の建物へ設置されることが想定されるため、フレキシブル性が求められます。
当社ガスバリアフィルムをご使用頂くことで、ガラスのもつ水分を通しにくい性質と、フィルムがもつ薄くてフレキシブル性のある性質の両立が可能になります。

Q. ガスバリアフィルムについてリンテックの強みを教えてください。

当社の得意とするウェットコーティング技術と表面改質技術により、バリア層の密度を高める独自の製法を開発しております。
それにより、他社が実現困難な水蒸気透過バリア性を持ち、厚みが薄く、曲げても割れにくいバリア層を実現しています。

Q. 製品を開発するうえで苦労したことは何ですか?

非常に小さな水分子の透過性を薄いガスバリア層で抑制することから、再現性が高いガスバリア性の発現に苦労しました。一方で、ガスバリア性に影響する要因を考察し、対策、改善することで、製品性能が向上していくことが開発の面白さの一つと感じています。良い結果が出ないことも多々ありますが、要因を一つ一つ洗い出し、改善したことで従来品と比べて100倍程度性能が向上したときは、非常に喜びを感じました。

Q. ガスバリアフィルムで今取り組んでいる課題や今後の展開などを教えてください。

有機ELや電子ペーパーなどのディスプレイ、次世代太陽電池に代表されるように、今後も水分に弱いデバイスが続々と開発されると思われます。ガラスでしか実現できない性質をフィルムに付与することにより、フレキシブル化・軽量化に貢献していきたいと考えています。

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