開発者インタビューDeveloper interview

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フィルムなのに“紙”のような
書き味を実現

文教用タブレットの書き味向上
ハードコート
フィルム

Q. 書き味向上ハードコートフィルムとはどのような製品でしょうか。
また、どんな用途で使用されるフイルムでしょうか。

近年、小中学校などの教育現場ではタッチペンで画面に文字を書けるタブレット端末の導入が進んでいます。しかし、タブレット端末画面の表面が平滑だと、例えば漢字特有の留め・跳ねが書きづらいといった問題がありました。
当社では、紙に鉛筆で書くのと同じような感覚が得られるよう、フィルム表面に微細な凹凸のあるハードコートフィルムを開発しました。タブレット端末画面に使用することで、理想的なペンの書き味を実現します。

Q. 書き味向上ハードコートフィルムにはどういった性能が求められますか

まず、紙に鉛筆で書くときの抵抗や振動に着目しました。次に、摩擦係数や振幅量、周波数などの数値分析に加えて、研究員同士でも徹底的に話し合い、どのような種類のフィルムが感覚的に理想の書き味に近いかを検討しました。

Q. 書き味向上ハードコートフィルムでのリンテックの強みを教えてください。

リンテックがディスプレイ業界などで長年培ってきた、さまざまなハードコート技術を組み合わせ、最適な機能を付与したフィルムを開発できることです。

Q. 製品を開発するうえで苦労したことは何ですか?

光学関連のフィルムは、画質の面で特に高い品質が求められます。理想的な書き味に近づいたと思ったら、画面が濁ってしまうこともありました。そのほかにも、ペン先が摩耗しやすくなる課題なども含め、多くの要求性能を同時に満たすのが大変でした。

Q. 書き味向上ハードコートフィルムで今取り組んでいる課題や今後の展開などを教えてください。

書き味向上ハードコートフィルムについては、ペン先の素材の多様化や書き味の好みなど、お客様のご要望も多岐にわたっています。今後は、フィルムへの書き味を、鉛筆やボールペンなどでの紙に対する書き味に限りなく近づけていきたいと思っています。
また、近年の日常生活における衛生面での意識が高まる中、抗菌・抗ウイルス性能の付与など、市場ニーズに対応した製品も検討していきたいと思います。

機能性ハードコートフィルム
HAシリーズ(粘着剤付き)の
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採用実績

機能性ハードコートフィルム
HAシリーズ

書き味に優れた
当社ハードコート
フィルムが文教用タブレットに
採用

近年、小学校の漢字学習の場などでは、タッチペンで画面に文字を書けるタブレットの導入が進んでいます。しかし、従来のツルツルした画面では、漢字特有の留め・跳ねが書きづらいといった問題がありました。当社では、紙に鉛筆で書くのとほぼ同じ感覚が得られるよう、微細な凹凸のあるハードコートフィルムを開発。富士通(株) のタブレットに採用され、漢字学習に適した理想的な書き味の実現に貢献しました。今後もさらなる性能向上を目指した研究開発を続けていきます。